今回の回転アニメーションはcasiopeaさんの「Miku Wear for Kururu」です。
casiopeaさんのサイトで入手可能です。
著作権等の関係でレンダリング画像は個人で楽しむ以外には使えません。(ここで公開することが個人で楽しむ範囲と言い切れるのかちょっと自信がないのですが、問題があるようでしたらご連絡いただき次第対処させていただきます。)
※casiopeaさんが「Miku Wear for Kururu ver.2.0」を公開されましたので、新しいバージョンで回転画像を作り直しました。
ちなみに以前の回転画像はこちらでした。2008/03/26追記
「くるる」のダウンロードファイルの修正版への差し替えを09/30、10/03に行っています。
詳しい変更内容は、ダウンロードページをご覧ください。
ここからBlenderの記事です。
今回はモデリング時のマテリアル設定についてです。
またまた地味な内容ですみません。
しかしながら、マテリアルの設定はモデリングでとても重要な機能ですので、Metasequoiaでもとても頻繁に使用します。
Blenderはモデリングに特化したMetasequoiaと違って、本格的なレンダリング機能を持っているため設定項目が多数ありますが、ここではそれほど踏み込んだ内容には触れません。
Metasequoiaのマテリアルパネルで行う操作と同等の内容を、Belenderで行う方法について調べてみます。
モデリング作業で行うマテリアル設定は、
・必要なだけのマテリアルを作成し、それぞれに対して適当な名前、色などを設定する。
・オブジェクトの面を範囲選択し、そこにマテリアルを割り当てる。
というようになります。
一度、マテリアルを設定しておくと、あとでオブジェクトの編集時にマテリアルが設定されている部分だけを、簡単に選択範囲として利用することができます。
●Metasequoia
Metasequoiaでは、これらの作業はマテリアルパネルで簡単に行うことができます。

新しくマテリアルを作成するには「マテリアルパネル」の上部にある「新規」ボタンを押します。ボタンを押すたびに「mat1」「mat2」「mat3」というようにリストにマテリアルが追加されます。

作成したマテリアルの名前や色などを変更するには、「設定」ボタンを押して「材質設定」パネルを表示します。この画面で、名前の変更や、色、透明度などの質感設定、テクスチャマップ用の画像の指定などを行います。

オブジェクトにマテリアルを割り当てるには、まず、3D画面上でマテリアルを設定したい範囲の面を選択します。マテリアルパネルで設定したいマテリアルを選択します。メニューから「選択処理」-「面に現在の材質を指定」を実行します。

マテリアルが設定されていれば、マテリアルパネルでマテリアル名を「Shift」+マウス左クリックすることで、そのマテリアルが割り当てられている面を選択することができます。

●Blender
Blenderでは、マテリアルの設定はいくつかのパネルに分かれています。
Metasequoiaのマテリアルパネルに相当するのが、「Buttons Window」のPanelsで「Shading」「Material Buttons」を選択した状態で表示される「Links and Pipeline」パネルです。

・マテリアルの新規作成
新しくマテリアルを作成する、名前や色を変更するといった操作は、Metasequoiaとそれほど変わりません。
「Ma:Material」というマテリアル名表示部分の左にある矢印ボタンを押すと作成済みマテリアルの一覧メニューが表示されますが、その中に「ADD NEW」という新規マテリアル作成用のメニューがあります。これを選択するたびに「Material.001」「Material.002」というように、一覧メニューにマテリアルが追加されます。

マテリアル名をマウス左クリックすれば、名前を変更できます。色などの質感設定を変更するには、「Material」パネルを使用します。

・オブジェクトへのマテリアルの割り当て
次にオブジェクトへマテリアルを割り当てる部分です。
Blenderでは、この部分の仕組みが少しややこしいことになっています。
英語マニュアルでは、この部分が参考になると思います。
使用するパネルは、「Buttons Window」でPanelsを「Editting」にしたときに表示される「Link and Materials」パネルです。

以下では、デフォルトで作成される「Cube」の他にもう一つ基本図形「Cylinder」を追加し、わかりやすいように「Outliner」を表示しています。

デフォルト作成される「Cube」には、同じくデフォルトで作成される「Material」という名前のマテリアルが割り当てられています。(下の画像では、先ほどマテリアル名と色を変更した結果が反映されています。)
「Link and Materials」パネルでは、「1 Mat 1」と表示されます。
新規に作成された「Cylinder」の方にはマテリアルは設定されていません。「Cylinder」を選択すると、この部分は「0 Mat 0」となっています。


オブジェクトの一部の面を選択し、そこにマテリアルを割り当てて見ます。「Cylinder」を選択し、「Edit Mode」にします。

「0 Mat 0」の表示のすぐ下の「New」ボタンを押します。
表示が「1 Mat 1」となります。また、すぐ上に「Material.003」という名前が表示されます。

分かりやすいように色を変更しておきます。「1 Mat 1」のすぐ左の四角い部分をマウス左クリックすると、色を変更できます。(下の画像では青にしています。)
面の選択状態に関わらず、3D Viewでオブジェクト全体の色が変更されます。Blenderでは、オブジェクトに対して最初のマテリアルを割り当てた時点で、すべての面に対してそのマテリアルが設定されるようです。

また、オブジェクトにマテリアルを割り当てる際には、必ず新しいマテリアルが作成されます。
すでに作成済みのマテリアルがあって、それを割り当てたいと思っても、とりあえず新規にマテリアルを作成して、その後で作成されたマテリアルを別のマテリアルに変更する、という手順が必要になります。(具体的な操作については、後ほど説明します。)
ここで、さらに「New」ボタンを押すと表示は「2 Mat 2」となり、すぐ上に「Material.004」という名前が表示されます。

Blenderでは2つ目以降のマテリアルが作成される際に、その時点で作成されているマテリアルの設定内容がそのまま複製される形で新規マテリアルが作成されます。
そのため新しく作成したマテリアルは、先ほど変更した色と同じ色になっています。
分かりやすいように、色を変更しておきます。(画像では緑にしています。)
2つ目以降に作成したマテリアルは、そのままではどの面にも割り当てられないため、オブジェクトには変化がありません。

3D Viewでオブジェクトの一部の面を選択します。少し大きめのボタン「Assign」を押します。選択されている面に新しく作成したマテリアルが割り当てられます。

・マテリアルの割り当てられた面の選択
複数のマテリアルがオブジェクトに割り当てられて「2 Mat 2」のように左側の数字が1より大きい場合には、左右の矢印部分をマウス左クリックすることで、そのオブジェクトの現在有効なマテリアルの番号を変更できます。
「2 Mat 2」の状態で、左の矢印を押すと「2 Mat 1」となり、2つあるマテリアルのうち、1つ目が有効な状態となります。
すぐ下のボタン「select」「Deselect」は、それぞれ現在有効なマテリアルが割り当てられた面を選択、非選択状態にします。

Metasequoiaのマテリアルパネルで、マテリアルを「Shift」+マウス左クリックするのと同様な機能ですが、Blenderでは「Edit Mode」で編集できるのが一つのオブジェクトに限られているため、Metasequoiaのように全オブジェクトの同一マテリアル部分をまとめて選択する、というような使い方はできません。
・作成済みマテリアルへの変更
オブジェクトに割り当てられたマテリアルを、すでに作成済みの別のマテリアルに変更するには、次にようにします。
「Link and Materials」パネルで「2 Mat 2」の部分の左右の矢印を使い、変更したい番号を選びます。
「Buttons Window」のPanelsで「Shading」を選択し、「Links and Pipeline」パネルを表示します。
「MA:マテリアル名」の表示の部分で、変更したいマテリアルを選択します。
(「Links and Pipelie」パネルにも「2 Mat 2」の表示があり、こちらでオブジェクトのマテリアル番号を変更することもできます。)

・その他
「Link and Materials」パネルでオブジェクトにマテリアルを割り当てようとすると、勝手に新規マテリアルが作成されますが、邪魔だと思っても削除することができません。
「MA:マテリアル名」のポップアップリストで左側に「○」がついているもの(どのオブジェクトにも割り当てられていないマテリアル)は、「.blend」ファイルとして保存する際に非保存扱いとされます。
一度ファイルに保存して、もう一度開くことで削除することができます。
しかし、どのオブジェクトにも割り当てていないマテリアルが削除されるのが困る場合もあります。
その場合は、「F」(Fake User)というボタンを押すと、リストの左側に「○」ではなく「F」と表示され、オブジェクトに割り当てられていなくてもファイルに保存されるようにすることができます。

BlenderとMetasequoiaのマテリアル操作を比べて注意が必要な点としては、まず、Blenderではオブジェクトの選択された面にマテリアルを直接指定するのではなくマテリアル番号を割り当て、その番号に対してマテリアルを設定する、という2段階の処理になっていることです。
また、一つのオブジェクトには「16」個までしかマテリアルを割り当てることができません。
これらの問題と「Edit Mode」で一つのオブジェクトしか編集できない制限のため、Blenderでモデリングの際に使用するマテリアル機能は、Metasequoiaと比べるとかなり使いづらい印象を受けました。
ミクさん服使って頂いてありがとうございます。
前回の水着を着ているくるるちゃんの時もそうだったんですけど、製作者のmatoさんの所で回ってるのを見るととても感慨深いですm(__)m
自分はBlenderの機能一部しか使ってないんですが、Blender1本で完結できるとやっぱり便利なんでしょうね。
どうもいろんなアプリにデータ渡して、戻してってのに抵抗がないせいか、使い勝手の判ってるアプリで作業しようとするのでなかなかBlenderの習得が進みません^^;
作っていただいた順番から「Casual wear」の方を先に使わせていただくつもりでいましたが、「旬」とかがあるとのことですので、こちらを先に使わせていただきました(笑)。
このブログ、季節感とかリアルタイム性とかまったく無いので、少し反省しております。
私は「くるる」を作るときにMetasequoiaでほとんどの部分を作って、UV関係をBlenderで行ったのですが、UV設定後にさらに形状を修正したくなったりしたときにいろいろ面倒なことになりました。
元の形状もBlenderで作ってあったら、もっと自由に作業できたかなと思っています。
次にフィギュアを作るときは、Blenderをメインのモデリングツールにする予定です(いつになるかはまったく未定なのですが...)。
Miku wear似合いますねー、とてもかわいいです。
版権...う〜ん、ファンアート的なものもダメになるのかなぁ?どうなんでしょね〜....。
Blenderのマテリアル設定は複雑で嫌いでした。(^^;)テキトーにやっているから間違って作ってしまったマテリアルが消せなくて.....どんどん増えて泣きそうになるくらいでしたよ〜(笑)。
Metasequoiaから比べると面倒ですよね、その分他の設定も可能なのでそれは納得はいくのですが、ボクでも分かるくらいもう少し簡単だったらイイのにと思います。(^^;)おかげさまで少し分かったような気がします。(のみ込み悪くて...^^;)
Links and Pipelineに「自動車?」アイコンが付いてますよね、クリックするとアクティブになっているマテリアルに自動でその色の名前を付けてくれるのは面白い機能だなぁ〜と思っています。色名で設定は余りしないですけどね〜。
コメントありがとうございます。
ミクさんの場合、あまり厳しくすると商品の販売に影響する可能性もありますので、このくらいは大丈夫かなと思います。
最初は作ったマテリアルが消せないのは、バグではないかと思ってしまいました。
Blenderが使いにくいと言われる原因は、ユーザーインターフェイス以外に「リンク」の仕組みとかも関係している気がします。
「自動車」のボタンは使ったことがありませんでした。なぜ自動車なのか不思議ですね(笑)。
色の名前を英語で何と言うのか調べたいときに便利そうです。